User’s Voice お客様の声

株式会社東京ドーム

「東京ドームシティビジョンズ」とjekiのトータルプロデュースで創り出す、
これからの広告のカタチ【前編】

株式会社東京ドーム

言わずと知れた日本で最も知名度の高いドーム型球場であり、イベント会場である『東京ドーム』。その周囲に広がるエンターテインメントエリアが『東京ドームシティ』です。国内のみならず、海外からも訪れる人が多く、年間来場者数は約4,000万人(※)にも上ります。その敷地内には以前よりデジタルサイネージが設置されていましたが、設置から時間が経過して老朽化が進んでいたことに加え、様々な事情から効果的な放映運用ができていませんでした。その刷新と運営強化のパートナーとして協力しているのが、jekiのデジタルサイネージ事業局です。
※2019年度

INTERVIEW
神津俊輔様

株式会社 東京ドーム
業務部

神津俊輔様

2018年4月入社 7年目
2018年新卒で東京ドームに入社し、東京ドームコンサート開催時のコンサートグッズ販売管理担当と東京ドーム興行開催時の場内飲食売店の店舗運営管理を担当。
2022年より現所属の業務部にて東京ドームシティビジョンズプロジェクトの設置・運営準備を担当し現在は同ビジョンズの運営業務に従事している。

五十嵐稔

株式会社ジェイアール東日本企画​
デジタルサイネージ事業局開発業務部​
部長​

五十嵐稔

2003年jeki新卒入社。交通媒体局で新規媒体開発や広告会社への企画提案業務に従事したのち、メディアプランナーやJR東日本担当営業などを経験。
2012年からは新潟支社にてローコスト型車内ビジョンの商品化や駅改良工事と合わせたサイネージのコンサルティング、モバイルオーダー型車内販売システムの開発・特許取得などを行った。
2022年7月のデジタルサイネージ事業局発足に合わせて現職に着任。
ディベロッパーや他交通事業者などのデジタルサイネージ導入のプランニングからシステム開発、収益化までトータルでサポートしている。

来場者の体験向上を、デジタルサイネージで実現したい

来場者の体験向上を、デジタルサイネージで実現したい

五十嵐

東京ドームシティビジョンズ(以下、TDCV)のプロジェクトのスタートは2021年と、jekiのデジタルサイネージ事業局が発足する前に遡ります。まずは当時の東京ドームシティのデジタルサイネージの状況、そして刷新を計画された背景を振り返っていきましょう。

神津

東京ドームシティには、既にいくつかデジタルサイネージが導入・運営されていました。ただ、数・サイズ共に十分とは言えない状況で、エリアごとに管轄部署が違い、デジタルサイネージのシステムも異なるため、部署ごとに独立した運営となっており、一貫性のある放映運営ができておりませんでした。そこで、大規模に多種多様なデジタルサイネージを導入し、訪れる人々が異なるエリアを移動する際にもシームレスで没入感のある視覚体験の提供を行い、そのことによって、東京ドームシティを世界有数のエンターテインメントエリアに変革しよう、と本計画が立ち上がったのです。具体的には、「エンターテインメントの追求」、「DOOH(デジタル屋外広告)の新たな価値」、「地域社会との共創」、「災害予防と安全性の向上」という4つの主要な開発テーマを通じて、来場者の体験を向上させることを目指し、計画を進めてきました。

五十嵐

4つの開発テーマについては刷新前も重視される項目だったのでしょうか。

神津

この4つのテーマの実現により、来場者への体験価値が継続的に向上・蓄積し、事業価値や企業価値の向上につながると考えておりました。「地域社会との共創」については、商業施設『LaQua』を中心に東京ドームシティをご利用いただく地元文京区のお客様に向けた地域情報を流すことなどで貢献しています。また「災害予防と安全性の向上」には、災害時などの緊急放送を準備するといった対応を行っています。このようにこの2項目については放映するコンテンツを工夫することで、ある程度カバーできるだろうと想定していました。ただ、「エンターテインメントの追求」「DOOHの新たな価値」の2項目については、既存のデジタルサイネージでテナントやイベントの情報を、それぞれの担当者が素材を手配・作成して流すといった程度で、お客様の体験向上にはほど遠いものでした。当社に知見やノウハウに乏しかったことがその理由です。これらの項目の強化と、それをお手伝いいただけるパートナー探しもコンペの目的でした。

来場者の体験向上を、デジタルサイネージで実現したい
ミーツポートビジョン

五十嵐

そこで、東京ドームシティ内の主要な交通ルートに沿って全てが連続しているかのように、来場者を包み込むような大型のデジタルサイネージを設置される計画を立てられたのですね。その数は、既設のサイネージと合わせると18種60面(2025年3月時点)と、既設のデジタルサイネージの3倍以上。それも一般的な16:9の形状だけでなく、ミーツポートビジョンのように形が違う物の組合せや、セントラルパーク(旧称:クリスタルアベニュー)のパークリボンビジョンのように100mを超えるほど長いものまで、様々なご要望がありました。

神津

東京ドームシティがもっと楽しく、もっと特別な時間を過ごせる空間となるために、一貫性あるコンテンツで没入感を楽しんでもらいたいという想いから考えられたデジタルサイネージの配置と数、形状でした。だからこそ、ただデジタルサイネージを製造して設置できるだけでなく、jekiさんのように放映コンテンツのアイデアや運営の知見が豊富な企業にパートナーになって欲しかったのです。

五十嵐

それもあって、JRの交通広告を長年運用してきた知見とノウハウ、2つめの「DOOHの新たな価値」としてメディアレップも合わせてご提案したことで東京ドーム様のご要望に応えることができ、特に喜んでいただけたということですね。

神津

東京ドームシティが大きく変化する未来のイメージが具体的に描け、とてもわくわくできて大きな期待を抱ける提案でした。

ゼロからのスタートで、すでに大きな収益に成長したメディアレップ

ゼロからのスタートで、すでに大きな収益に成長したメディアレップ

五十嵐

デジタルサイネージの刷新プロジェクトの計画段階において、東京ドーム様が考えていらっしゃった設置後の計画はどのようなものだったのでしょう。

神津

自社利用としては、複数のデジタルサイネージで多面的に告知を行い、その時々の来場者の特性に合致した告知を行うことで、東京ドームシティ内のイベントやキャンペーンへの参加を促進し、またテナント利用を促進するというものでした。また、東京ドームで行われるスポーツ・コンサートなどのイベントに連動した演出映像を開催日に放映して、来場者に向けたワクワク感を創出するという計画がありました。エンターテインメントとマネタイズ、その両立こそが、唯一性の高いサイネージに繋がると考えておりました。広告利用としては、年間4,000万人が訪れる東京ドームシティとして売上の最大化をどう実現するかという課題がありましたが、jekiさんのメディアレップによる広告枠の販売と運営ノウハウに大きな可能性を感じました。

ゼロからのスタートで、すでに大きな収益に成長したメディアレップ

五十嵐

メディアレップにはどのような魅力を感じられましたか?

神津

それまで当社ではデジタルサイネージの広告枠を販売する営業活動というのはなかなか実施できておりませんでした。そのため、どのように広告販売を行えばいいのか知見の少ない状態でした。ですが、jekiさんの提案に盛り込まれた具体的な数字や計画から、TDCVの持つ広告枠としての大きな可能性を知り、とても魅力を感じました。メディアレップもjekiさんをパートナーに選んだ大きな理由となりました。

五十嵐

私たちもTDCVには大きな可能性を感じています。詳しくは後編でお話しすることにしますが、広告では最も難しい要素のひとつであるターゲティングが既にできているというのが、TDCVのなによりの強み。さらに、その場全体を包みこむように広告を展開して、エンターテインメントにまで昇華できるのも強みです。とても宣伝効果が見込めるので、営業目線で言えば、とても広告主にお勧めしやすいデジタルサイネージです。実はTDCVのメディアレップをお手伝いするようになって、jekiの中でもデジタルサイネージの広告の販売手法についての意識が大きく変化しているんです。

神津

そういっていただけると嬉しいですね。実際、TDCV以前のデジタルサイネージの広告販売は活発ではなかったのですが、いまでは多くの引き合いがあり、収益を生み出す商材に成長しました。その意味でも東京ドームシティという施設全体の価値の向上に貢献していると言えます。

JR車両と駅構内で培われた経験とノウハウが、TDCVにも活用されている

JR車両と駅構内で培われた経験とノウハウが、TDCVにも活用されている
セントラルパークのリボンビジョン

五十嵐

TDCVのパートナーに選んでいただいた理由は他にもあるでしょうか。

神津

やはりJR車両内や駅構内など、様々な形状かつ圧倒的多数のデジタルサイネージを運営し続けているという実績、そこにある知見とノウハウ、そしてシステムですね。今回のプロジェクトでは、特殊な画角のデジタルサイネージも多数設置しました。さらに、東京ドームシティ内のTDCVは私の部署で一括管理・運営を行うことになりました。それらをスムーズに運営できる手法を提案いただけたのも大きな決め手になりましたね。

五十嵐

特殊な画角のデジタルサイネージや外部との連携などにも柔軟に対応でき、簡単な操作で解像度などの変更ができる、JR車両や駅構内のデジタルサイネージでの採用実績も豊富なシステム『SCALA』は大きく評価いただけましたね。

神津

本当に多種多様な形状のデジタルサイネージがあり、急なプログラム変更なども多発するのがTDCVの特長。『SCALA』をベースに開発した今のシステムがなければ運用は難しかったと思っています。また、jekiさんには納入後も継続して運用サポートを行っていただいています。サイネージのプロに私たちをしっかり牽引していただいていることに感謝しています。

五十嵐

ありがとうございます。後半では具体的にどのような運用をされているのか、また東京ドーム様にどのような変化が起こり、今後の展望について描いてらっしゃるイメージなどについてもお聞きしたいと思います。

東京ドームシティビジョンズとは

年間200日以上のビッグイベントが開催される東京ドームを中心にレイアウトされ、多様なサイズ・形状によりPR効果を最大限に高めた、国内レジャー施設最大規模の大型LEDビジョン・モニター群です。
バラエティに富んだビジョンは東京ドームシティ内でも目を引く存在であり、来街する多くのお客様へアプローチすることができます。特に全長122mの「パークリボンビジョン」は、隣接する芝生広場と合わせ、自然とデジタルが融合したユニークな空間で、多彩な体験価値を提供します。

東京ドームシティビジョンズとは

後編では、「東京ドームシティビジョンズ」の持つ価値をより具体的に紐解き、どのように取り組んだかをご紹介します。

株式会社東京ドーム

企業名:株式会社東京ドーム

読売巨人軍の本拠地「東京ドーム」をはじめ、「東京ドームシティ アトラクションズ」、「ラクーア」、「後楽園ホール」等からなるエンターテインメントシティ「東京ドームシティ」の運営を中核に事業展開。
都内有数の大規模レジャー施設として魅力ある施設開発やイベント企画運営に注力するほか、流通事業「shop in」の展開や熱海でのリゾート事業、公共施設および民間スポーツ施設の運営受託等の外部展開を行う。
2023年からは東京ドームシティにおける過去最大のリニューアルを実施し、各種新施設の開発やランドスケープ計画の刷新を行うなど、東京ドームシティという複合施設の強みを活かした「心が動く、心に残る。」ような体験価値をお客様に提供し続けています。