「消費の前後には移動がある。」
駅消費研究センターはこの事実に着目し、移動と消費、さらにその背景にある心理について研究しています。
移動行動は人の心理に直接的間接的に影響を与え、結果的に消費行動にさまざまな影響を与えます。
この「移動」「心理」「消費」の関連を解き明かしていくこと。
さらにその知見を基にした新しいマーケティングモデルの可能性を探ること。
それが駅消費研究センターのミッションです。
駅消費研究センターは生活者を「移動者(mover)」と呼びます。
それは、生活者をもっと動的に捉えたいとの想いからです。
移動者に対するアプローチは、人をリアルに「動かす」ことに直結します。
つまり「行く」「触れる」「試す」そして「買う」というリアルな行動を直接的に誘発することができるのです。
モノも情報も飽和状態にある中で、人を消費へと「動かす」ということは簡単にはいかなくなりました。そのような中、この移動行動とその背景にある心理を「てこ」にしながらうまくモノ・コトとの出会いを創ることができないだろうか―
「moverからshopperへ」
これが私たちの考えるマーケティングのイメージです。

私たちの調査によると、首都圏生活者(18~49歳)の買物行動のおよそ4割は移動中に決められています(移動中に店舗の利用を決めた消費を私たちは「移動派生消費」と呼んでいます)。
このデータからも、生活者の移動行動中というシーンがいかに重要であるかおわかりいただけるのではないでしょうか。

私たちは、移動中の心理を「移動者インサイト」と呼び、リサーチなどにより収集しています。
この移動者インサイトは時、場、場面によって移り変わっていくという意味で「TPOインサイト」とも呼んでいます。
一人の人間であっても、1日の間に心理は絶えず移り変わっています。
たとえば、あるビジネスマンは朝の出勤時に憂鬱な気分でいるかもしれません。でも会社帰りはハッピーな気持ちで充たされているかもしれないのです。
こうした「一人十色」あるいは「一人百色」ともいうべき移動者像が「移動者インサイト」という考え方の根底にあります。
携帯端末の普及や、デジタルサイネージ等のテクノロジーの進歩により、こうした一時点の心理に向けたコミュニケーションが現実的に可能になりつつあります。そうした点からも「移動者インサイト」あるいは「TPOインサイト」という視点は、今後ますます重要になっていくものと私たちは考えています。

都市生活者にとって、駅はもはや単なる通過点ではありません。
移動手段に過ぎなかった駅は、都市型生活者に新しい買い場を提供しました。
次々と生まれるエキナカや駅ビルは、その圧倒的な利便性を背景に、都市生活者の成熟したニーズを充たしつつ、より豊かで楽しい毎日へと誘う、街の中心基地としての機能を担い始めています。
スーパーでも百貨店でもコンビニでもなく、ショッピングモールや町の商店街でもない。
まさに駅は新しい消費の舞台なのです。
この移動と消費が交錯する「駅消費」を、成熟した現代人による新しい消費のスタイルとして捉えられないだろうか。
簡単にはモノが売れない今の時代に、この「駅消費」という事象を深く考察することで、新しいマーケティング機会を見出すことはできないだろうか?
こうした問題意識を背景に、2008年、駅消費研究センターは誕生しました。
1. 研究・開発
生活者の移動行動と消費行動、およびその際の消費心理をリサーチ等によって明らかにすると同時に、移動者に向けた新しいマーケティングモデルを開発しています
2. 講演など
シンポジウム、セミナー、教育機関等にて講演活動を行っています
(講演実績)
・日本能率協会
「2008 生活者変化とマーケティング戦略事例研究シンポジウム」(2008.9.19)
・日本能率協会
「2009 第45回マーケティング総合大会」(2009.3.4)
・プロモーショナルマーケティング協会
「JPMセミナー2009「消費抑制」を打破するプロモーション」(2009.11.11)
・マーケティング研究協会
「駅消費の実態と活用法 ~なぜ駅で買ってしまうのか?~」 (2010.2.19)
・大学・教育機関
・企業研修講師、マーケティングセミナー講師
・ほか

設立:2008年4月(2006年より研究活動開始)
センター長:加藤 肇
所属スタッフ:8名(2010年3月現在)
所在地(jeki内)
〒150-8508 渋谷区恵比寿南1-5-5 JR恵比寿ビル